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White Noiz

諸々。

読みやすくて面白いのに、読み進まない物語

部屋の掃除に明け暮れる日々が続いている。部屋の掃除といえば、蔵書との戦いだ。コミックにしろ小説にしろ、書籍を愛して止まない人ならば、この感覚は分かって貰えるのではなかろうか。オレは何だかんだ言いながら『物語』が好きなのだ。この『物語』の山が掃除の最大の障壁なのである。いや、ほんとこれマジで。

そんな障壁のひとつに今野敏著『ティターンズの旗のもとに』がある。

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今野さんの小説はとてもスムーズに頭の中にイメージが広がり、無駄な描写もくどさもほぼなく非常に読みやすい。にも関わらず、この物語はほんとに読み進むのに時間がかかる。なぜか?それは単に『ガンダム』だからという要素が強い。この副題なのか主題なのかよく分からないのだが、この物語には「Advanced of Z」というタイトルが付く。そう、この物語はオレが中学時代に影響を受けまくったZガンダムのスピンオフなのだ。

ガンダムの系譜はとても複雑だ。理由はおおかたバンダイサンライズと富野のせいなのだが、高校以降まったくといっていいほどアニメ作品を見なくなったオレにとっては、宇宙世紀の系譜こそが柱なのであって……ってこの話すると長くなるなw

ともかく、この物語はオリジナルのガンダムからZガンダムに至るまでのティターンズの兵士としてグリプス戦役を戦い抜いたモビルスーツパイロットの話だ。それと同時に、Zガンダムでは悪役として描かれていたティターンズの内実をしっかり描き、なおかつティターンズの兵士として戦ったがゆえに軍法会議にかけられた主人公と弁護人の法廷での戦いを描いている。そういう多角的な視野を持ちうる極上の物語なのだ。

ところが非常に面倒なことに、ガンダムからZガンダムに至るまでの歴史には08小隊やらデラーズ・フリートやらテレビでは放映されなかった枝葉の物語があるのだ。そもそもティターンズってなんであんなにエラソーに出てきて地球連邦軍を牛耳ってたの?とかエゥーゴって地球連邦軍じゃないん?テロリストなの?なんでテロリストにモビルスーツ開発を推し進めるアナハイムエレクトロニクスが援助してんの?とかジオンでもないエゥーゴにシャアが参画してるのをなんでみんなそんなにすんなりと受け入れてんの?とか。まぁ色々ありますよ。えぇw

そういう色々な設定を「あれ?これってどういう事件だったっけ?」というのとか「どういうコンセプトで設計されたモビルスーツなんだっけ?」とか調べてたらまったく読み進めることができない。いや、各エピソードを覚えてないのが悪いのだろうけども……。後から設定をむりくりツギハギしてっからこんなややこしいことになるんだよwww

そういうガンダム好きだけど、歴史好きだけど、なんでZガンダムのあの状況って生まれたの?とかいう人にとってはミッシングリンクを補完する物語としてもとてもよく出来てます。法廷での心理戦も面白いし、軍閥的な動きをする地球連邦軍とのアクションもあったりで、非常によく出来た物語ですので興味ある方は是非。個人的にはガンダムモノの小説でコレよりも面白いものに当たった事はありません。ユニコーンですら霞むほどのモノだと自信をもってオヌヌメいたします。

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そして、掃除もすすまーなーいーwww