White Noiz

諸々。

車椅子スポーツ

家族の付き添いで行って来ました。「車椅子スポーツ教室」。付き添いなので見てるだけだったのだけれども。

何故に急にスポーツ教室に参加することになったのか?経緯は詳しくは知らない^^; 何せ彼女には彼女なりの「今のタイミング」というものがあるのだろうし、今のタイミングでようやく障害者としての自覚が出てきたのかもしれないし、今のタイミングでようやくこういった障害者教室の受講をするメンタル的な余裕が生まれて来たのかもしれない。しかし、これ等の事はちゃんとした人格を保持している彼女に聞くにはそれなりのデリカシーというものが必要になると思ってる。例え家族だとはいえども。

そんなわけで、なぜ今のタイミングでこういう習い事を始めたのか?というのはとりあえず棚上げしたまま、教室に参加してきた。第一回目。場所は春日市のクローバープラザ。ほんとは車イスなしでの生活もできないわけではないのだけれども。

車イスはスポーツ用のもの。
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これはクローバープラザから借りることができた。

面白いもので、スポーツ用の車イスというのは通常彼女が使っている車イスとはかなり勝手が違うようで、上手くコントロールできない言い訳を一生懸命してたけど、それはそれってことでw 感覚としてはめちゃくちゃ軽いらしく、普段は学校でしか重鈍な車イス生活を送っていない彼女としてはかなり勝手が違うぞ、と。そりゃそうだ。学校で全力で車イスを漕ぐと人を轢く羽目になる。まずはそこから環境まるごと全然違うのだ。ここには車イスを全力で走らせることができる環境がある。それだけでもエポックメイキングだ。

まずはRUN。ホイッスルによって進行方向を変えるターンありのRUN。そこから柔軟体操に入って鬼ごっこ、ボウリングのピン倒し、ゴールキーパー、そしてバスケットというスケジュールを2時間でこなした。非常に興味深かったのは、健常者でも車イスに乗れば土俵は同じということだ。コーチも県職員の方も健常者だったのだが、それなりに慣れはあるものの、健常者の身体の動かし方と車椅子スポーツ(パラスポーツ)の身体の動かし方は全く違うのだ。つまり、健常者のルールで健常者が勝負に有利は当たり前なのであって、障害者のルールにあがった途端に健常者は強者ではなくなる。そう考えると健常者のルールに従って作られたこの世界は、当然障害者に優しいわけがない。それは自明の理だと思う。しかし、それを障害者の環境に合わせる事は不可能だろう。健常者の方がマジョリティである限り。そんな事を考えながら家族の運動を応援してた。
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父兄として応援をしていたものの、もの凄く楽しそうなのだ。「あ、すみません。ちょっと混ぜてもらえます?」とかうっかりクチを滑らしてしまいそうなくらい楽しそうなのだ。いや、混ざったら多分腕の筋肉はパンパンになってしまって週明けの業務に支障が出るのは確定だろうとは思うのだがw

コーチ陣の車イスの動かし方。特にウェイトの乗せ方ー漕ぐ腕にウェイトを乗せるだとか曲がる瞬間のウェイトの乗せ方だとかを休憩の合間に家族に教えながら、なるほどバイクの乗り方に多少は似てるのだなとか思う。まぁ、家族はバイクに乗ったことはないんだからそんな例えをしてもよくわからないのだろうけどもw

 とりあえず2時間、みっちりと身体を動かして帰宅した家族は日常のクールな姿勢も若干薄れて楽しかったという感想を漏らしていた。オレは終始ウズウズしっぱなしだった。そんな最初のスポーツ教室体験でした。ちょっと専用のスポーツウェアを買って来ようかなとか思えた日だった。